滋賀県庁

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 滋賀県教育委員会は8日、今年3月に卒業した県内高校生の就職試験で、企業など823社のうち33社で就職差別につながる恐れがある不適正質問があったと発表した。個人の思想・信条の自由を侵す質問として不適正としている「愛読書」に関する質問が急増した。

 就職試験を受けた生徒延べ2198人を調査。不適正質問をした企業・団体は33社で前年度より2社増えたが、件数は計37件で3件減った。

 内訳は「本来自由であるべきもの」に関する質問が23件で、うち「あなたはどんな本を愛読していますか」などと尋ねる「愛読書」が20件と前年度の7件から3倍近く増え、「尊敬する人物」が3件だった。残り14件は居住地や家族の職業・学歴など「本人に責任のない事柄」に関する質問だった。

 愛読書の質問が急増した理由について、県教委は「新型コロナウイルス禍で自宅で過ごす時間が増えた高校生が履歴書の趣味欄に『読書』と記すことが増え、採用側が思わず質問してしまうケースが増えたのでは」(人権教育課)と推測している。

 滋賀県は、思想・信条、支持政党、人生観など憲法で保障されている個人の自由に属する事柄について採用選考の場で尋ねることを「不適正」としており、企業や各種団体に注意を呼び掛けている