6月に開かれた和束町議会の定例会。一般質問に立ったのは2人だった(同町釜塚)

6月に開かれた和束町議会の定例会。一般質問に立ったのは2人だった(同町釜塚)

 京都府和束町議会の定例会で、一般質問に立つ議員の人数が、同規模の他自治体に比べて少ない。2019年の改選後、議員10人のうち4人は一度も質問しておらず、中には6年間質問に立っていない議員もいる。「町政を評価している」「パフォーマンスとしての質問は無意味」などとするが、町民には物足りないようだ。

 19年の6月定例会から2年間の1定例会当たりの質問者数の平均を調べると、和束町は3人だった。対して同町と同じ議員定数10の井手町(20年3月から欠員1)は6・8人、南山城村は6・2人。近隣町でも笠置町(定数8)が6・7人、宇治田原町(同12)が8・8人と、いずれも6割以上の議員が毎回質問に立っていた。

 和束町議会で19年の改選後、一度も質問をしていないある町議は「他の人と同じ内容になればしていない。今の町政は評価しており、大きく意見が違えば一般質問などで発言していく」と話す。別の町議は「住民の要望や意見は常任委員会や直接職員に伝えており、(議員としての)仕事はしている。パフォーマンスで質問するつもりはない」としながらも、「質問で町政を批判したとしても議会としては結局、町の行政に右にならえの雰囲気がある」と明かす。

 一方、7期目の岡本正意議員は、19年の改選後も一般質問を欠かしていない。「広く町政について町長や町幹部の見解を記録に残してただせるし、代表を任された議員として住民へ仕事で返せる場」と意義を強調。現在の町議会については「議員が政策を持って議論する面が弱いと思う」と見ている。

 元町議の80代男性は「昔から一般質問は少ないが、町長と議員が対立した際には批判や議論の場となっていた。今は良くも悪くも町政が安全運転だから、町当局へ批判、意見するという意味での質問が少ないのでは」と推測する。

 同町議会では、質問者数が少ない一方で、1人の質疑応答の時間は短くても40分間を超えるという。元町議は「町当局の姿勢をただすような意見を若手の人に期待したい」と語った。

 一般質問は町政の姿勢を問える場であり、議事録として残されるため、その時々の町政の課題や対策の検証にもつながる。質問に立つ議員の人数だけで議会の充実ぶりをはかることはできないが、判断材料の一つにはなる。

 町づくり活動に携わる岡田真吾さん(52)は「住民の生の声をもっと拾って、一般質問や政策として行政に活発に意見していってほしい」と話した。