金色に輝く胴体が特徴のケンランアリノスアブ

金色に輝く胴体が特徴のケンランアリノスアブ

ケンランアリノスアブを発見したときの状況を語る村上さん(京都市左京区岩倉)

ケンランアリノスアブを発見したときの状況を語る村上さん(京都市左京区岩倉)

 環境省のレッドリストで絶滅危惧Ⅱ類(絶滅の危険が増大している種)に分類されている昆虫ケンランアリノスアブが、京都市左京区岩倉の山林で発見された。緑青がかった金色に輝く胴体が特徴で、見つけた地元の男性は「岩倉に自然が残っている証拠なのでは」と話す。

 ケンランアリノスアブは、ハナアブ科で体長13~16ミリ。大阪市立自然史博物館外来研究員の大石久志さん(73)によると、トゲアリの巣で育ち、6月ごろに成虫になる。開発などによってトゲアリのすみかになるクヌギ林が減少し、個体数が減っているとみられるという。

 発見した村上幹夫さん(69)は、自然学習ボランティアとして活動し、岩倉の動植物を10年にわたって記録している。5月末に山林のクヌギの古木を観察していたところ、根元にあるトゲアリの巣の近くを飛び回る2匹を見つけた。「種類が分かったときは、すごいものが見つかったと感じた」と振り返る。

 約1カ月間で計4匹確認でき、交尾やメスがクヌギに卵を産み付ける様子も観察できた。村上さんは「里山の環境が残る場所で、かすかに命をつないできたのではないか」と推察する。