吉岡大選手 

吉岡大選手 

男子ラピッドファイアピストル予選前半 出場した吉岡大=自衛隊朝霞訓練場

男子ラピッドファイアピストル予選前半 出場した吉岡大=自衛隊朝霞訓練場

 勝負は長くて8秒、最短で4秒。速射の世界一を決める男子ラピッドファイアピストルに、吉岡大(京都両洋高出)が京都府警の現職警官として53年ぶりに五輪に挑んでいる。1日に行われた予選前半では290点で9位につけた。「課題はミスをなくすこと。自分を機械化していくイメージ」と独特の世界観を語る。


 25メートル先の的に8秒間、6秒間、4秒間に5発ずつ撃つ試技を2回行い、2ステージ計60発の合計点で競う。合図が出た後に腕を上げて構え、引き金を引いていく。実弾を発射する衝撃を逃がしながら、一定のリズムを保つ。7年前に吉岡がこの種目を始めたころは、アイドルグループももいろクローバーZの「BLAST!」など音楽も意識し、体にリズムを刻みこんだ。


 五輪イヤーの今年1月には、体の動きの意識を大きく変えた。速さを重視する4秒射ではなく、6秒射の動きを4秒射や8秒射に生かし「動きが滑らかになり点数が安定した」。


 極限まで集中を高めた状態で撃つ瞬間を、「指で引き金を引く感覚ではなく、目で見た瞬間に体が動く『目で撃つ』イメージ」と表現する。試合直後は手の震えが止まらないほど緊張が高まる中、吉岡は映画の主人公のつもりで挑んでいる。お気に入りの映画はキアヌ・リーブス主演の「ジョン・ウィック」。五輪最終選考会では終盤に銃が故障したが、動揺することなく最後の4秒射で5つの的を全て真ん中で撃ち抜き初の代表をつかんだ。「五輪に出るからには決勝に残りたい」。自己ベストの588点を出せばその舞台も見えてくる。