京都大医学部付属病院(京都市左京区)

京都大医学部付属病院(京都市左京区)

 抗がん剤の副作用で生じる手足のしびれなどを特殊なグローブを装着することで予防する臨床研究を始めると、京都大医学部付属病院などのグループが13日発表した。グローブを着けて指先の血流を減らすことで抗がん剤が行き渡るのを防ぐ「圧迫療法」で、乳がん患者480人を対象に有効性や安全性を確かめる。

 抗がん剤治療を受ける人の多くに手足のしびれや痛みが生じるとされる。日常生活に支障が出るケースもあるが、治療法は確立していない。

 同病院や大阪赤十字病院などは2016年、手術に用いられるゴム製グローブに着目。乳がん患者が抗がん剤を投与する前後30分間に装着したところ、抗がん剤が局部に届きにくくなり、中等度以上の発症を約3分の1に抑制できることを確認した。

 今回の臨床研究では、新たに開発した弾性グローブとストッキングを用いる。布製のため手術用に比べてアレルギーのリスクが少なく、繰り返し装着できるよう工夫した。抗がん剤「パクリタキセル」などを投与する乳がん患者に対し、使用後2年間の効果を評価する。27年ごろまでに京大病院を含む全国12施設で実施し、その後、他のがんへの効果も検証するという。

 京大病院の川口展子助教は「予防法を確立し、副作用で苦しむ患者を一人でも少なくしたい」と話している。