16日未明に開花したショクダイオオコンニャク(16日午前、京都市左京区・府立植物園観覧温室)

16日未明に開花したショクダイオオコンニャク(16日午前、京都市左京区・府立植物園観覧温室)

 京都府立植物園(京都市左京区)の観覧温室で16日未明、“世界最大の花”とされるショクダイオオコンニャクが咲いた。栽培に取り組んで30年近くとなる同園では初めての開花。名前の通り燭台(しょくだい)を思わせる花姿や、虫をおびき寄せる独特のにおいで、圧倒的な存在感を放っている。

 インドネシア・スマトラ島に分布するサトイモ科の球根植物。「世界一、高くて臭い花」などとして、ギネス記録に認定されているという。

 同園では1993年から栽培を始めた。球根が腐るなど苦労続きで、他園の事例も参考にして水やりや施肥の方法を改善してきた。

 今回開花したのは2013年に植えた株で、葉が枯れるのを繰り返して球根が成長。6月1日に新たな芽が出て、7月15日には高さ約2・3メートルまで急激に伸びた。同日午後5時ごろから、植物を包む花びらのような「仏炎苞(ぶつえんほう)」が緩み始め、約9時間半後の翌16日午前2時半ごろに職員が“開花宣言”した。

 内側は赤紫色でラッパ状に開き、幅約1・3メートル。開花後しばらくは、長く伸びた花の中央部が39・2度まで発熱し、水蒸気とともに強烈な腐敗臭を放っていたというが、徐々に収まっている。

 開花は国内21例目、関西では武田薬品工業の京都薬用植物園(左京区)に続き2例目。府立植物園には朝から多くの見物者が訪れ、写真を撮ったり、花に近づいてにおいをかいだりして驚きの声を上げていた。

 府立植物園の観覧温室で開花調査のボランティアをしている女性(66)=北区=は「近づくと野菜が腐ったようなにおいで、姿も開花前と違っていて驚き。今年は咲くかな、と毎年思っていたので良かったです」と笑みをこぼした。

 同園の平塚建一技術課長は「最初は栽培方法が分からず試行錯誤だったが、開花は植物園の技術の集大成と言える。貴重な花をぜひ見てほしい」と話す。

 2日間ほどでしおれる見込み。16、17日は観覧温室は無料(入園料は必要)。