スタンプラリーで市内各所に設置されたキャラクターの等身大のパネル。現在は1カ所に集められてる(同市宇治・ゆめりあうじ)

スタンプラリーで市内各所に設置されたキャラクターの等身大のパネル。現在は1カ所に集められてる(同市宇治・ゆめりあうじ)

「響け!―」に登場するキャラクターをイメージしたカクテル。右から2番目が黄前久美子、左端が高坂麗奈を表現している=京都府宇治市宇治・BAR Kaguya

「響け!―」に登場するキャラクターをイメージしたカクテル。右から2番目が黄前久美子、左端が高坂麗奈を表現している=京都府宇治市宇治・BAR Kaguya

 京都アニメーション第1スタジオ(京都市伏見区)の放火殺人事件から2年の月日が巡った。京アニが手掛け、吹奏楽部員の青春を描いた人気作「響け!ユーフォニアム」の舞台となった京都府宇治市では、「聖地」として住民とファンの交流が続いている。

■聖地・宇治の中高生が「響け!」の曲演奏、宇治駅にキャラ等身大パネル

 宇治市や宇治市観光協会などは、昨年末から今年3月まで「響け!―」とコラボした観光事業を実施した。地元中学と高校の吹奏楽部が作品にちなんだ曲を披露するコンサートをユーチューブで配信。スマートフォンを使い名場面を追体験できるスタンプラリーを企画した。

 新型コロナウイルスの影響で京都府外ファンから「行けない場合はどうしたらいいのか」との問い合わせも。ラリー用に設けたキャラクターの等身大パネルは現在、JR宇治駅前の「ゆめりあうじ」に集められ、写真を撮る人も多い。市観光振興課は「地元からも『ファンに来てほしい』という声が年々増え、双方の信頼関係が生まれてきている」とする。

 観光事業では宇治市内4商店街の飲食店などが作品とコラボした商品を販売。登場人物が描かれ、購入金額に応じて配布した限定クリアファイルは用意した約2万枚がほとんどなくなったという。

■「響け!」の主要キャラ4人がカクテルに

 宇治橋通り商店街でバー「BAR Kaguya」を営む佐脇至さん(57)は、主要キャラ4人をイメージしたカクテルを開発した。熱い思いで部活に打ち込む主人公「黄前(おうまえ)久美子」は鮮やかな赤色で表し、ミステリアスでストイックな性格の「高坂麗奈」はスミレのエキスが入ったリキュールで作った。

 全種類を注文する人がほとんどで、300杯が出た日も。「けんしょう炎になるほど。麗奈のカクテルは『麗奈っぽい』という感想がもらえた」と佐脇さん。期間限定だったが、継続を求められて通常メニューに。客と連絡先を交換するなどつながりが生まれ「新しい交流の場にしていきたい」とほほえむ。

 市観光協会が市観光センターに置いたファンの交流ノートはコロナの影響で41冊目で止まっていたが、6月下旬に約1年2カ月ぶりに復活。同協会は「SNSの口コミですでにファンは集まってくれている。作品への思いを自由に書いてほしい」と呼び掛ける。