花街の芸舞妓に贈られた愛らしい図柄の扇子(京都市東山区・おおきに財団)

花街の芸舞妓に贈られた愛らしい図柄の扇子(京都市東山区・おおきに財団)

 心を込めて扇子を贈り合う日本古来の文化を広く知ってもらおうと、京都扇子団扇(うちわ)商工協同組合(京都市左京区)が、五花街の芸舞妓に京扇子をプレゼントした。

 平安時代、夏の到来に備えて天皇が臣下に扇を授ける「給扇(きゅうせん)の儀」が行われ、源氏物語にも扇を交わす場面が描かれるなど、古くから扇は贈り物として親しまれてきた。

 同組合では1990年に5月1日を「扇の日」と制定。今年は初めてこの日に合わせて芸舞妓に扇子を贈る計画を立てたが、新型コロナウイルスの影響で延期していた。

 このほど、東山区の京都伝統伎芸振興財団(おおきに財団)事務所で行われた贈呈式には、鈴鹿且久理事長ら3人が出席。組合の南忠政理事長が抗ウイルス・抗菌加工を施した「漆喰(しっくい)扇子」250本を手渡した。手鏡やくしなどの絵がちりばめられた愛らしい柄に、祇園甲部の舞妓、依子さん(18)は「かわいいお扇子。母にもプレゼントしたい」と喜んでいた。