【資料写真】日本リーグでプレーする清原奈侑(2020年10月)

【資料写真】日本リーグでプレーする清原奈侑(2020年10月)

 21日に福島市で行われたソフトボール1次リーグ初戦のオーストラリア戦。京都西山高出身の清原奈侑(30)=日立=が五回途中からマスクをかぶり五輪初出場を飾った。2死満塁のピンチを迎えたが落ち着いたリードで三振を奪い、日本チームの白星発進に貢献。「緊張はなかった。やっと始まったなという気持ちが強い。今まで指導してくれた人へ恩返しとなるプレーを見せたかった」と喜びをかみしめた。


 「扇の要」である捕手を担う清原のモットーはシンプルだ。高校時代、今は亡き恩師の吉田茂樹監督から受け継いだ。「抑えたら投手のおかげ。打たれたら捕手の責任」。その言葉はずっと心の中にある。


 園田学園女子大と日本リーグの日立でバッテリーを組んだ泉礼花(あやか)さん(29)は、清原のリーダーシップをひしひしと感じてきた。マウンドでは「お前を勝たせる」、打席に立てば「礼花のために打つ」。誰よりも直球の言葉を掛けてきた。「正義感の強さ、友だちや家族思いの人物像は出会った頃から変わっていない」


 実は、清原が配球のサインを出し始めたのは大学生になってから。高校時代は吉田監督が1球1球を指示していた。一つの配球が勝敗に直結する緊張感と責任感。対戦相手を分析する清原の研究熱心さは、チーム内でもずばぬけていた。


 泉さんは、試合の前夜に対戦相手の映像をタブレット端末でずっと見ている清原の姿を覚えている。「目の下をくまだらけにして、睡眠時間は取っていなかったと思う。どうにか勝ちたいという思いがすごかった。自分で調べた『清原ノート』の情報は投手全員に共有してくれた」


 西山高(現京都西山高)出身で、園田女大で清原を指導した木田京子監督(48)は「五回のピンチはチェンジアップを2球続け三振を取った。投手を本当に信頼していないとできない勇気ある配球だと思う。これからも投手を光らせる頭脳的なプレーでチームを支えてほしい」と期待を寄せた。