三日月知事(右端)に大飯原発1、2号機の廃炉工程を説明する関西電力の豊松副社長(右から2人目)ら=大津市・滋賀県庁

三日月知事(右端)に大飯原発1、2号機の廃炉工程を説明する関西電力の豊松副社長(右から2人目)ら=大津市・滋賀県庁

 老朽化で廃炉が決まった関西電力大飯原発1、2号機(福井県おおい町)について、同社の豊松秀己副社長が27日、大津市の滋賀県庁を訪れ、三日月大造知事らに使用済み核燃料の搬出など31年間にわたる廃炉の工程を説明した。三日月知事は「県民の不安は大きく、万全の安全対策を講じてほしい」と求めた。

 滋賀県高島市の一部は大飯原発から半径30キロ圏の緊急防護措置区域(UPZ)に入っており、現在505人が暮らす。会談には同市の防災担当者も同席した。

 県と高島市は同日、関西電力と結ぶ大飯原発の安全協定を改定し、定期的に廃炉作業の進捗を連絡することを決めた。廃炉に伴う協定改定は美浜、敦賀原発などに次いで県内4例目。

 豊松副社長は2048年度までに大飯原発1、2号機の原子炉格納容器の除染や、建屋と設備の解体などを進めると説明。核燃料480体を搬出し、再稼働している3、4号機で使用するとした。使用済み燃料は全てピットに保管し、「福島のような重大事故が発生する可能性はない」と安全性を強調した。

 三日月知事は原発の安全対策に関する申し入れ書を豊松副社長に手渡した。日本原子力発電の東海第2原発(茨城県東海村)で、立地自治体以外の周辺市にも再稼働の事前同意の権限を認めた例を挙げ、関電に対し滋賀県と同様の協定を結ぶよう改めて要求した。豊松副社長は「地域ごとに協定の歴史があるが、知事が言う観点も含めて継続して協議したい」と応じた。

 会談後、三日月知事は「(立地自治体以外の同意権は)以前ならあまり協議できなかったテーマ。今日の発言は重い」と議論の進展に期待感を示した。