織豊期城郭研究会代表の中井均氏(滋賀県立大名誉教授)は天下人の城にとどまらず、日本城郭の変遷と意義を語っていた。近年の城郭人気に伴う復元には懸念も示している。

  ―世界的にみた日本の城郭の特質とは。

 「世界の方には、美しいとしか、日本の城は理解されません。日本のような城郭はほかにないからです。海外では王宮を中心に都市が広がり、その外郭ラインを城壁が囲みます。対して、日本では山や平地に軍事的な施設が築かれても、都市まで城壁で囲むのはまれで、その外側にあることが多い。これは古代からの傾向ともいえます。平安京は唐の長安や洛陽にならった都城で、平安城とも呼ばれたのに、城壁の羅城もわずかしかなかった」


 -城は武士だけを守り、都市民が外にほうり出された構造にも見えます。

 「戦後の歴史学でもそのように指摘されましたが、