武藤貴也被告

武藤貴也被告

 2019年4月の滋賀県議選で、県選挙管理委員会に届け出なかった個人演説会の案内文書を配布したとして、公選法違反(法定外文書頒布)の罪に問われた元衆院議員武藤貴也被告(42)の判決公判が28日、大津地裁であり、髙橋孝治裁判官は求刑通り罰金50万円を言い渡した。公民権は3年間停止するとした。

 判決後、武藤被告は「裁判所の判断は一方的で理解できない。控訴することになると思う」と話した。

 武藤被告は公判で「文書は陣営内部の情報共有用で、個人宅への配布の事実は知らなかった」などと無罪を主張していた。

 髙橋裁判官は判決で「被告の指示で文書を配布した」とする当時の選挙事務所事務局長=同罪で罰金30万円の略式命令=の証言は信用できるとし、「自らの当選を得るため事務局長に指示し、チラシを作成、頒布させた。法定外の文書の頒布数は少ないとは言えず、選挙の公正を害する程度は軽視できない」と非難。一方、「買収などの悪質な選挙犯罪とは異なる」として、公民権停止期間は原則の5年から3年に短縮した。

 判決によると、県議選に近江八幡市竜王町選挙区から立候補(落選)した武藤被告は、元事務局長と共謀し、選挙期間中の19年3月29~31日ごろ、同市の個人宅など29カ所に「むとう貴也個人演説会」と題した文書を郵便受けに投函(とうかん)するなどして配布した。

 武藤被告は12年の衆院選滋賀4区に自民党公認で立候補し初当選。再選後の15年8月、知人との金銭トラブルが報じられ離党し、17年の衆院解散で失職した。