5月に東京で行われた、国軍に対する抗議デモの様子=ユーチューブ番組から

5月に東京で行われた、国軍に対する抗議デモの様子=ユーチューブ番組から

混乱が続くミャンマー情勢や日本でのデモの様子などを紹介している宗田さん(左)とスェイさん=ユーチューブから

混乱が続くミャンマー情勢や日本でのデモの様子などを紹介している宗田さん(左)とスェイさん=ユーチューブから

5月に東京で行われた国軍への抗議デモで、抵抗の意味を表す3本指を掲げるスェイさん(手前)=ユーチューブ番組から

5月に東京で行われた国軍への抗議デモで、抵抗の意味を表す3本指を掲げるスェイさん(手前)=ユーチューブ番組から

ミャンマーへの支援を呼び掛ける宮地さん(中央)ら学生団体のメンバーたち=3月、京都市下京区

ミャンマーへの支援を呼び掛ける宮地さん(中央)ら学生団体のメンバーたち=3月、京都市下京区

 ミャンマーで国軍によるクーデターが発生して8月1日で半年を迎える中、京都市の団体が現地情勢を伝えるオンライン番組を配信したり、学生グループが募金活動に励んだりと、圧政にあらがうミャンマーの人々の支援を続けている。弾圧の犠牲者は900人以上とされ、支援者は「暴力は収まっておらず、先が見えない。日本の人たちにもっと関心を持ってほしい」と呼び掛けている。

■京都のラジオMC、ユーチューブで発信

 京都三条ラジオカフェ(京都市中京区)で、難民情報を長年放送している「難民ナウ!」(同)の宗田勝也代表(55)は4月から、ユーチューブ番組「ミャンマー ともに歩む/まえに進む―いまの情勢と声」を始めた。

 クーデター後に在日ミャンマー人のスェイさん(28)=東京都=と知り合い、「声を上げ続けることが大事」という訴えに共感。2人が語り合うスタイルで放送している。

■死者900人超、クーデター長期化懸念

 月、水、金曜午後9時から10~15分間の生配信で、既に40回以上を数える。国軍の弾圧のほか、酸素ボンベが不足してコロナによる死者も急増している状況などを解説。日本の各地で行われている在日ミャンマー人らによる国軍に対する抗議や、現地の民主派が発足させた「挙国一致政府(NUG)」を、正統な政府として承認するよう日本政府に求めるデモの様子も伝える。

 ミャンマーの人権団体「政治犯支援協会」によると、国軍の弾圧による死者は936人(7月29日時点)に上る。宗田さんは「五輪やコロナのこともあり、日本でミャンマーに関する報道は減っているが、クーデターは長期化の懸念がある。暴力がなくなるまで番組を続け、スェイさんの声を多くの人に届けたい」と語る。

■在日ミャンマー人「帰国すれば逮捕されるかも」

 来日8年目のスェイさんは、日本とミャンマーの文化交流などに取り組んできた。クーデターを受けて積極的に抗議の声を上げるようになり、「政治ではなく命の問題。独裁政治を終わらせ、真の民主主義を取り戻したい」と強調する。

 現地の友人とは会員制交流サイト(SNS)などでやりとりしている。「避難したのか逮捕されたのか、連絡が取れない仲間もいる。私も帰国すれば逮捕されるかもしれないが、ミャンマーは国際社会の助けが必要であり、現状を知ってもらうために発信を続けたい」と思いを込める。

■同志社、立命館の学生も募金に

 同志社大と立命館大の学生でつくる団体「ミャンマー(ビルマ)の民主化を支援する関西学生ネットワーク」は3月下旬から、京都と大阪の両市内で定期的に募金活動を行っている。

 代表の同志社大4年宮地(みやち)葵さん(22)は、以前からサークル活動で現地の少数民族や国内の難民支援に携わってきた。クーデター以降の死傷者の急増に伴い、「何かしなければ」と危機感を覚え、学生有志で同ネットワークを結成した。

■次回、8月1日に四条河原町で募金活動

 これまで街頭で約90万円集め、口座振り込み分を含めて寄付金はNGO日本ビルマ救援センター(大阪市)などを通じて現地に送付。国軍に抵抗して職務放棄する「不服従運動」への給与補償に加え、国軍の攻撃で負傷した人々やコロナ患者向けの医療物資の購入などに充てられているという。

 広く関心を持ってもらうためにフェイスブックで情報発信しており、募金会場でもパンフレットやステッカーを配ったり、チャリティー商品を飾ったりしている。在日ミャンマー人や高校生らもボランティアで参加している。

 次回は、8月1日午後3~6時に四条河原町交差点付近で行う予定。宮地さんは「ミャンマーとクーデターが結び付かない人が増えているように感じる。寄付だけでなく、現地のことを知ることも支援になる」と協力を求めている。

 ミャンマーのクーデター 国軍が2月1日、アウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相をはじめ、与党の国民民主連盟(NLD)幹部ら多数を拘束。立法、行政、司法の全権を掌握し、全土に1年間の非常事態を宣言した。NLDが勝利した昨秋の総選挙での不正を主張しているが、日本や欧米の選挙監視団は「公平だった」と評価している。