終戦前日に飛行機が墜落した当時の証言などをまとめた冊子(守山市三宅町・市民ホール)

終戦前日に飛行機が墜落した当時の証言などをまとめた冊子(守山市三宅町・市民ホール)

 終戦前日の1945年8月14日、滋賀県守山市内での空中戦で日本の飛行機が墜落し、パイロット1人が戦死した-。市民でも知る人の少ないこの出来事を後世に伝えるため、市遺族会が聞き取りや資料収集を行い、冊子にまとめた。市民ホールで開催中の「平和のよろこび展」で関連資料が展示されており、来館者が熱心に見入っている。

 遺族会によると、飛行機は市北部の立田町で墜落。同年7月に11人が死亡した「守山空襲」に比べ記録や証言が少なく、風化の一途をたどっていたという。市制50周年記念行事の懇談会のメンバーだった山川芳志郎会長(81)が、座長を務めた立田町出身の元岡山大学長・河野伊一郎さんから依頼され、1年がかりで証言集を作った。

 冊子では、中洲村信用購買販売利用組合組合長(当時)だった故森田治左衛門さんが目撃した飛行機墜落時の様子を克明に記した日記を掲載した。このほか「パイロットが中洲小の講堂にリヤカーで運ばれ、貴賓室にあお向けで寝かされていた」「当時は珍しい自動車に遺体を乗せ、木の浜火葬場に運ばれた」といった地元住民の証言なども収めている。

 冊子は2千部作製し、地元の中洲学区に全戸配布した。山川さんは「史実に基づいて戦争の悲惨さや平和の大切さを伝えていきたい」と話している。「平和のよろこび展」は6日まで。火曜休館。