今年5月の日本選手権で演技する、乾(手前)と吉田=大阪府門真市内

今年5月の日本選手権で演技する、乾(手前)と吉田=大阪府門真市内

 東京五輪アーティスティックスイミング(AS)デュエット決勝のフリーフーティン(FR)が4日、東京アクアティクスセンターで行われ、日本の乾友紀子(井村ク、近江兄弟社高―立命大出、近江八幡市出身)吉田萌(ザ・クラブピア88)組は4位となった。日本は銅メダルを獲得したリオデジャネイロ大会に続くメダルを逃した。

 乾・吉田組は予選のFRを93・9333点で4位発進。3日のテクニカルルーティンは93・3499点を出して4位となり、上位12組による決勝に進んでいた。

 乾は「目標の順位に届かなかったので悔しい。しっかり受け入れて(6日からの)チームに向けて切り替えたい」と受け止めた。(記録は速報値)

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 井村雅代ヘッドコーチの下で日本の主将として代表をけん引してきた乾。メンバー8人の中で唯一、過去2度の五輪を経験している。新型コロナウイルスの影響で昨年から国内の大会が軒並み中止となる苦境でも、仲間を引っ張ってきた。

 本番までの強化スケジュールが大幅変更を余儀なくされる中、一度は完成させていた演技を再構築した。「そのまま1年間同じ演技をやり続けるよりも、どんどん難しいことにチャレンジする。そんな緊張感も必要」と進化を模索してきた。

 延期により、30歳で迎えることになった本番。「年齢も上がってきて当初は体力的なことも不安があった」と明かす。小学6年から師事する井村ヘッドコーチを信じ、二人三脚の道のり。「この年齢になっても進化できたなと思う瞬間がある」と尽きぬ向上心で、集大成とも言える今大会に照準を合わせてきた。

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 いぬい・ゆきこ 1990年、近江八幡市生まれ。小学1年から地元の滋賀シンクロクラブで競技を始める。近江兄弟社高3年の2008年に世界ジュニア選手権に出場。2012年のロンドン五輪に初出場し、小林千紗とのペアでデュエット5位、チームも5位。リオデジャネイロ五輪は三井梨紗子とのデュエットで銅メダル、チームも銅メダルを獲得した。