琵琶湖博物館の新館長に就任する高橋啓一氏(右)と退任する篠原徹氏=大津市・県庁

琵琶湖博物館の新館長に就任する高橋啓一氏(右)と退任する篠原徹氏=大津市・県庁

 滋賀県立琵琶湖博物館(草津市)の篠原徹館長(73)が31日付で退任し、副館長の高橋啓一氏(62)が1日付で後任の館長に就任する。高橋氏は1996年の開館当初から学芸員を務め、生え抜きで初のトップになる。29日に大津市の県庁で会見し、「市民参加型の博物館という理念を受け継いでいく」と抱負を語った。

 高橋氏は日本大卒で、90年に県入庁。同館には開館準備から携わり、2014年から副館長。専門は古生物学。多賀町でアケボノゾウの化石を発掘した。現在も琵琶湖の固有生物の起源を研究している。

 会見では、同館を拠点に魚の観察や地質研究などを行う市民活動「はしかけ」に触れ、「市民が主体的に学び発信する場であり続けたい」と述べた。館長になっても研究を続ける意向で「琵琶博の根っこの部分。オリジナルの研究をしないと、面白い展示や活動はできない」と強調した。

 9年間務めた篠原館長もそろって会見し、名誉館長に就くと発表した。来年夏に終える同館リニューアルに道筋を付けたことや、年齢が退任の理由という。思い出深い仕事として同館のリニューアルや、ロシアや中国の博物館などと連携協定を結んだことを挙げた。「研究者として大変幸せな9年間だった。新しい来館者が増えるよう、取り組みを進化させてほしい」と期待を寄せた。