第1回口頭弁論を終え、報告集会を開く原告側の弁護人ら(6日午後、京都市中京区・京都弁護士会館)

第1回口頭弁論を終え、報告集会を開く原告側の弁護人ら(6日午後、京都市中京区・京都弁護士会館)

 京都市の屋外広告物条例を根拠に京都大(京都市左京区)がキャンパス周辺での立て看板の設置を禁じたのは、表現の自由を定めた憲法に違反し不当として、京大職員組合が市と京大に慰謝料など計550万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が5日、京都地裁(池田知子裁判長)であった。市と京大は共に請求棄却を求めた。


 訴状によると、同組合は遅くとも1960年にはキャンパス内外に立て看板を設置してきた。市が2017年、条例に抵触していると京大に行政指導し、京大は規定を作って道路に面した部分での立て看板設置を禁止。18年5月と20年6月、組合の看板が京大に撤去された。


 組合側は、同条例は規制の対象が不明確で、合憲的な範囲を超えて過度に広範に規制しており、市が行った行政指導は表現行為を不当に制限し違憲だと主張。京大が組合の立て看板を合理的理由なく撤去したのは不当労働行為に当たるとも指摘している。


 この日の弁論で、組合の大河内泰樹中央執行委員長は「タテカンが何の景観を害していたのか。京大においてタテカン文化自体が地域の歴史的景観を形作ってきた」と意見陳述した。


 一方、答弁書や準備書面で市側は「条例の規定や解釈、適用は憲法に抵触していない」、京大側は「大学が管理権を有する敷地で、原告が立て看板設置を認めさせる権利はない」などと反論した。