研究所創設110年を記念した展示(京都市伏見区・月桂冠大倉記念館)

研究所創設110年を記念した展示(京都市伏見区・月桂冠大倉記念館)

 月桂冠(京都市伏見区)の総合研究所が創設110年を迎え、本社に隣接する大倉記念館に特設コーナーができた。明治時代から現在まで同社の研究開発史を紹介している。

 同研究所は、中興の祖・11代当主大倉恒吉が「大倉酒造研究所」として1909年1月に創設した。11年には防腐剤を使わない瓶詰め酒を商品化。四季醸造の実用化(61年)から常温流通が可能な生酒(84年)や糖質ゼロ日本酒(2008年)などの開発を積み重ねた。昨秋には低糖質清酒で飲酒後の不快臭が増えにくいことを発見している。

 展示では、創設以来の歩みをパネルで振り返りつつ、開発した清酒や甘酒、リキュールなどを並べた。米麹(こうじ)を利用し、花王と共同開発した毛染め製品もあり、多彩な研究成果を披露している。

 秦洋二所長は「杜氏の勘や経験によっていた酒造りを、科学的に再現性の高いものにした。原点の志を掘り起こし、画期的な技術の開発やわくわくするような研究に取り組んでいきたい」と話している。入場料が必要。