「地域防災協力マンション」の認定証を手に笑顔を見せる村尾理事長(左)と今堀さん=京都市中京区・エスリード四条室町

「地域防災協力マンション」の認定証を手に笑顔を見せる村尾理事長(左)と今堀さん=京都市中京区・エスリード四条室町

 京都市中京区の明倫学区自治連合会は、防災体制を整えたマンションを「地域防災協力マンション」に認定する制度を創設した。市中心部の「田の字」地区に位置し、25軒以上のマンションが林立する同学区で、マンション住民を地域防災活動に取り込む狙いがある。区役所によると、自治組織がマンションを対象に防災に熱心だという「お墨付き」を与えるのは市内初の試みという。

 同学区はマンションなど共同住宅の住民が9割弱を占める。その一方で、マンション住民は地域活動への参加率が低く、自治連は危機感を抱く。自治連は昨年2月、中京区から「マンション防災活動推進学区」に認定された。マンション防災を強化する手だてを検討し、認定制度を考案、区役所の防災担当者と協議しながら制度設計を進めた。

 「地域防災協力マンション」の認定要件は、学区の防災訓練に参加している▽防災マニュアルを備える▽防災資機材や災害用備蓄がある-など。自治会への積極関与を目的に学区内の分譲マンションが組織した「明倫マンションネットワーク」への加入も要件とし、防災以外の地域活動への協力も促す。

 同区室町通錦上ルのマンション「エスリード四条室町」が認定第1号になった。自治連の村尾典雄理事長(70)が認定証とステッカーを同マンション管理組合の前委員長今堀茂さん(50)に手渡した。今堀さんは「大災害時に孤立するのが怖い。自治連との関係を深めることでいざという時に助けてもらえる」とマンション側の利点を強調する。

 明倫学区自治連は安心安全を地域活動の核に据える。ホテルの建設ラッシュを見据えて、2月には学区内の三井ガーデンホテル京都新町別邸と協定を結び、災害が発生すれば、高齢者や障害者、妊産婦の一時避難所に施設を提供してもらう約束を取りつけた。

 村尾理事長は「顔の見える関係でつながるのが京都の町衆の伝統。それを大事にしつつ時代の変化に沿った仕組みをつくる」と話す。