結成20年目を迎えた亀岡市消防団「つつじ分団」の女性団員たち(亀岡市南つつじケ丘・つつじ分団本部)

結成20年目を迎えた亀岡市消防団「つつじ分団」の女性団員たち(亀岡市南つつじケ丘・つつじ分団本部)

 京都府の亀岡市消防団で唯一女性だけで活動する「つつじ分団」が発足20年目を迎えた。男性と同様に出動や訓練を重ね、団本部も「安心して地域を任せられる」と団結力に太鼓判を押す。大学生ら若手や、親子で活躍する団員もおり、新型コロナウイルス禍の中でも有事に備えている。

 東つつじケ丘、西つつじケ丘、南つつじケ丘を管轄する同分団は2002年4月に発足。新興住宅地で市外に働きに行く男性が多かったことや、女性団員の活躍を推進する全国的な流れを踏まえ、女性だけで組織した。府危機管理総務課によると、府内の女性消防分団は、同分団と宇治市の「あさぎり分団」の2分団のみという。

 「右も左も分からず、消防署員に手取り足取り指導してもらった」。結成時からの団員で、分団長を7年務めた芦田裕子さん(55)は、入団直後の「ポンプ操法」の訓練を懐かしむ。ホースで水をくみ上げて放水を行うなど、火災現場を想定した訓練だ。子どもの授業参観の後、急いで着替えて参加する団員もいた。6年目には、全団員で訓練の成果を披露した府消防協会の技能調査で表彰旗を受けた。

 現在は20~60代の34人が所属し、母娘2代の団員が5組いる。出水期の水防訓練や独居高齢者への防火訪問などに加え、地域の自主防災会と連携して防災グッズ作りにも取り組む。住友みち代分団長(53)は「見回り時に玄関を開けてもらいやすかったり、災害時の話し相手になったりと、女性だからこそハードルが下がることもある」と話す。

 長引くコロナ禍の影響で大勢が集まる訓練ができず、昨春は医療現場で不足していたガウン作りに励んだ。ポンプ操法の技術を競う「全国女性消防操法大会」に今年、府代表で出場を予定していたが延期となった。「地域に優しく寄り添いながら、先輩方のように強くてかっこいい団の一員になりたい」。入団2年目の大学生(20)は、訓練代わりに動画を視聴し、きびきびと動くイメージを膨らませる。

 田井浩二消防団長(54)は「男女を分けるつもりはないが、やはり体力的な差はある。それでも屈せず付いてきてくれる」と活躍ぶりを認める。さまざまな世代が集い、和気あいあいとした雰囲気を保ちながらも、活動服に身を包んだ団員たちからは地域の安全を守る決意がにじむ。