京都市役所

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 京都市が、行財政改革の一環で制度の見直しを検討している「敬老乗車証」について、利用者の負担金を約2年後に3倍まで引き上げる方針を固めたことが10日、分かった。また新型コロナウイルスの影響による乗客減で経営悪化している市営地下鉄、市バスの運賃について、市交通局が10~30円の値上げを行った場合の収支予測をまとめたことも判明した。

 敬老乗車証は、市が70歳以上の高齢者に交付している市営地下鉄、市バスのフリーパス券。10日に公表した行財政改革計画では、利用者の所得に応じて、0円▽3千円▽5千円▽1万円▽1万5千円-の5段階で設定している負担金(年額)の値上げや対象年齢を75歳に引き上げる方針を示したが、具体的な値上げ幅や何年かけて対象年齢を引き上げるかは明らかにしていない。

 市関係者によると、負担金は来年10月にいったん2倍にした後、翌2023年10月から3倍とする。利用者の約6割を占める負担金3千円の所得階層の人は6千円の後、9千円になる。乗車証の交付年齢は2年ごとに1歳ずつ引き上げ、10年後に75歳とする。

 市は地下鉄、市バスの運賃値上げも検討している。市バスの一部路線の休止や地下鉄駅の改札業務の見直しなどあらゆる経費節減や収入増加策を実施することを前提に、地下鉄・市バスともに料金を10円、20円、30円値上げした場合、今後約20年間の収支がどう推移するかをまとめた。

 20年度決算で経営健全化団体への転落が確定した地下鉄は、10円でも値上げを行えば、24年度に同団体から脱却する。しかし10円、20円の値上げでは、その後、経営が立ちゆかなくなる。30円だと安定経営の水準を保てるという。

 経営が深刻なのは市バスで、30円上げたとしても22年度に経営健全化団体に陥り、以後4年間は脱却できないとのシミュレーション結果となったという。市交通局は11日に開く経営ビジョン検討委員会で収支予測を示す方針。