共学私立中入試の男女差について報じた京都新聞の7月4日付朝刊

共学私立中入試の男女差について報じた京都新聞の7月4日付朝刊

 一部の共学私立中入試で、女子の募集人数を男子より少なく設定しているため合格ラインに男女差が生じ、女子にとって狭き門になっている問題を7月に報じたところ、読者からさまざまな反響があった。「私立だから別にいいのでは」という意見が多かったものの、「差別的で時代にそぐわない」という声も。その一部を紹介する。

 記事では、女子の学力上位層が狙う京都周辺の難関共学私立中で、女子の募集を男子の2~4分の1程度に絞り合格最低点が男子より高くなっている状況や、関西の偏差値トップクラスの進学校は男子校に集中している問題を取り上げた。

 「私立だから、男女比は学校の自由」。記事がネットニュースに流れると、コメント欄には私学の方針だから尊重すべきとする意見が並んだ。SNS(会員制交流サイト)でも「定員など公開の上での男女差は差別ではない。そういう問題は公立で吸収すべき」など、公立と分けて考えるべきだという指摘もあった。「女子校が多いから、女子の方が恵まれている」という投稿も見られた。

 一方、こうした入試の方式に反対する声も多かった。女子の生徒数が少ない方が教育や経営には望ましいとする学校側の主張を「教育者とは思えない」と断ずる意見や、「時代の変化についていかなければならない。変わる努力を」というコメントがあった。

 娘が中学を受験する京都市内の母親は「関西は関東と比べ、偏差値上位の女子校が本当に少ない。娘は上を目指したい気持ちがあるが、共学でも女子は合格が厳しく、受験先に悩む」と学力が高い女子の選択肢の乏しさを指摘する。

 女子の方が男子より発達が早いという理由を挙げて、合格ラインに差をつけるのが妥当だという声が複数あった。取材の過程でも「発達の男女差」を説く教員に何度か出会った。ただ脳科学の専門家は「現在の科学では、そのような発達の差は証明されていない」と指摘する。

■男女同数募集校男子不利の時も

 ジェンダーバランスに配慮する観点から、男女の募集人数をおおむね同数としている学校もある。ただそうした学校であっても、女子の合格最低点が高くなるケースがある一方、男子が不利になる場合もある。

 京都市左京区の同志社中は、ここ8年ほどの入試では3年に2回程度の割合で女子の合格最低点が高かった。男子の合格点が女子を上回るのは3年に1回程度だったが、今年は160点満点で男子が女子を15点も上回った。