大津地裁

大津地裁

 母親の遺体を自宅で約1年半放置したとして、死体遺棄の罪に問われた大津市の無職の男(68)の初公判が11日、大津地裁(髙橋孝治裁判官)であり、男は起訴内容を認めた。検察側は懲役1年を求刑、弁護側は執行猶予付きの判決を求め、即日結審した。判決は26日。

 検察側は冒頭陳述で「被告は実母の死を受け入れられず、ミイラ化するまで遺体を放置した。発覚を防ぐため、警察官に寝たきりだと虚偽の話をした」とし、論告では「母名義の口座から現金を引き出し生活費に充てていた」と指摘した。

 男は被告人質問で、母親が2019年1月に寝たきりになり介護していたが、同11月6日に死亡したが受け入れられず、「(年金受給の)振り込みを通帳で確認することで母が生き続けていると思いたかった」などと話した。弁護側は「放置に悪意はなく、母親を大切に思うがゆえだった」と情状酌量を求めた。

 起訴状などによると、同居の母親=当時(94)=が同11月6日ごろに自宅で死亡したのを知りながら、今年6月10日まで遺体を放置した、としている。