妊娠8カ月の時点のバンドウイルカのキア。お腹が大きくなっている=4月下旬撮影、京都水族館提供

妊娠8カ月の時点のバンドウイルカのキア。お腹が大きくなっている=4月下旬撮影、京都水族館提供

 京都水族館(京都市下京区)のバンドウイルカが7日夜、雄の赤ちゃんを出産したが、約5時間後に死んだ。同館にとって初めてのイルカの妊娠だっただけに「大変残念で悲しい」としている。


 12歳のキアは、昨年11月に妊娠が判明。今月3日に出産の兆候があり、7日午後10時すぎ、大プールで出産した。通常、イルカは尾びれから出てくるが、赤ちゃんは、口先から出てくる逆子で、出生直後、噴気孔を使った呼吸と遊泳がうまくできなかった。


 そのため、飼育スタッフが浅いプールに移し、赤ちゃんの体を支えて水面の外に浮かせるなどして呼吸と遊泳を補助。2時間半ほどで安定して呼吸できるようになったため、大プールに戻すと、キアと一緒に泳ぎ始めた。ところが、遊泳中に動きが止まって沈み、8日午前2時50分すぎに死んだことが確認された。


 日本動物園水族館協会(東京都)によると、国内で飼育されているイルカは約半数が1歳未満で死んでおり、繁殖が難しいとされる。生後、1週間~10日間に授乳がうまくいかず栄養失調になるケースが多く、今回のように突然死する事例はまれという。


 同館によると、キアは無事で、体調を整えるために当面、ショーは休止する。「専門機関とも連携しながら原因を調査したい」としている。