京都市営地下鉄の新型車両。先頭車両の前面部分は現行より丸みを持たせ、近未来的なデザインとなった(17日、京都市伏見区・竹田車両基地)

京都市営地下鉄の新型車両。先頭車両の前面部分は現行より丸みを持たせ、近未来的なデザインとなった(17日、京都市伏見区・竹田車両基地)

 京都市交通局は17日、市営地下鉄烏丸線に来春導入する新型車両を公開した。先頭車両の前面は丸みを帯びた近未来的なデザインで、内装には京都の伝統産業が随所に取り入れられているほか、座席を取り払った珍しい多目的スペースも設けられた。

 新型車両導入は1981年の開業以来初めて。同線は現在20編成(120両)で運行しているが、開業当時から走っている9編成(54両)の老朽化が進んでいることから、これらを2025年度までに順次新型に更新していく。

 外観は、シルバーと緑色を基調とした現在の配色を引き継ぎつつ、前面に緩やかな丸みを施した。従来は側面窓の下に配置していた交通局章と車両番号は可動式ホーム柵で隠れないよう窓の横に移動した。

 内装では、先頭と最後尾の車両の6分の1ほどを多目的の「おもいやりエリア」とし、座席を無くす代わりに立ったままもたれられる「立ち掛けシート」を設置。広いスペースを確保することで、車いすやベビーカーの利用者、キャリーバッグを持った観光客らが乗車しやすいようにした。

 「立ち掛けシート」の背もたれ部分には、ガラス張りの飾り付けスペースを設けて西陣織と京友禅をあしらった。このほか、つり手のさやには京組みひもを巻き付けた北山丸太を使い、表記銘板は京象嵌(ぞうがん)の技法を用いて作った。

 車両の購入費用は1両当たり約2億円。地下鉄の経営状態は厳しいが、伏見区の竹田車両基地で開かれた関係者向けの内覧会で、門川大作市長は「皆さんで地下鉄を愛していただくことが経営改善にもつながる」と述べた。