新元号「令和」を伝えるJR京都駅前の電光ニュース(1日午後1時42分、京都市下京区)

新元号「令和」を伝えるJR京都駅前の電光ニュース(1日午後1時42分、京都市下京区)

 新元号が「令和(れいわ)」と決まった1日、京都、滋賀の市民はさまざまな思いを胸に発表を受け止めた。平成の30年間は災害が多発し、経済格差も広がった。元号そのものも存在感が薄れつつある。「心を寄せ合い、文化が育つ」という願いが込められた2文字に、市民も希望を託した。

 京都市伏見区の竹田駅で帰宅途中だった会社員岡野晃士さん(56)=左京区=は「カーラジオで発表を聞いたが、よく聞き取れず、どんな漢字なのかと思った。『令』は、かしこまった日本人らしいイメージ。『和』は、今が厳しい時代なので使ったのだろうか」と想像し、「堅い字と柔らかい字が合わさって、ちょうどいいかも」と話した。

 同志社大の入学式から帰宅途中だった小山茜さん(18)=北区=は「韓国の友人も改元のことを知っていて、国際的にも注目されているんだと驚いた」と話す。将来は国際的な仕事に就きたいといい、「『令和』の時代には、いろいろな国とさらに仲良くなり、多様な国の文化を身近に感じられるようになれば」と笑顔を見せた。

 同大学1年前村修佑さん(19)は、京田辺キャンパス(京田辺市)で行われた入学式の後、スマホで新元号を確認した。「西暦を日常的に使うので、あまり関心はない」と話し、「平成は穏やか、平和というイメージだった。引き続き戦争のない時代であってほしい」と期待した。

 自宅のテレビで発表を見ていた1級建築士新谷一幸さん(71)=舞鶴市=は「『令』は響きがちょっと冷たい感じ。希望が持てるように『希』を入れてほしかった」と残念がる。暮らしている地区は10年後には子どもの数が5人程度にまで減ると見込まれ、自然災害や農作物の鳥獣被害も増えている。「過疎化の中でも安全で明るく、希望が持てる社会になってほしい」と願った。

 大津市の長等商店街で青果店を営む岩見春美さん(79)は「和は前向きな字で良いと思うが、令はあまりピンとこない」。この30年間で大型店に客足を奪われたと振り返り「10月には消費増税も控えていて、新元号になっても厳しい時代が続くのでは」と心配そうにつぶやいた。

 新元号を確認してからスーパーに買い物に訪れたエステ店経営畑登志美さん(51)=亀岡市=は、「元号が何になるか、ずっと気になっていた。『れい』という読みが、これまでにない柔らかい響きだ」と前向きに受け止める。「自然災害が多発し、世の中が落ち着かない雰囲気なので、いい時代になってほしいという願いが強く伝わってくる」と話した。