京都大病院

京都大病院

 京都大医学部付属病院(京都市左京区)は19日、新型コロナウイルス感染の後遺症で重い肺障害となり4月に生体肺移植を行った患者が退院したと発表した。コロナ感染後の患者に対する生体肺移植は世界で初めてのケースだった。

 同病院によると、患者は関西在住の女性。移植後、筋力低下や合併症などの影響で回復に時間を要したものの8月16日に退院し、リハビリのため他の病院に移った。現在は人工呼吸器を外し、室内歩行ができるようになった。執刀した伊達洋至(ひろし)教授は「移植した肺はよく機能し、呼吸状態は非常にいい」としている。肺の一部を提供した家族も既に社会復帰したという。

 手術は4月7日に実施。当時、肺機能が悪化して人工心肺装置「ECMO(エクモ)」を装着したが、肺移植以外に救命手段がない状態だった。脳死ドナーから移植するには長期間待つ必要があり、夫と息子から臓器提供の申し出を受けて生体肺移植を行った。