二の丸御殿近くにある防火設備を点検する二条城職員や消防署員たち(京都市中京区)

二の丸御殿近くにある防火設備を点検する二条城職員や消防署員たち(京都市中京区)

 首里城(那覇市)の火災を受け、京都の文化財関係者が防火対策を協議する緊急会議が31日、京都市中京区の二条城で開かれた。京都府や京都市、世界遺産に登録されている寺社の防災担当者らが集い、関連設備の早急な再点検に加え、近年急増している文化財を活用したイベント時の注意点を改めて確認した。

 市消防局の吉田不二男次長は、国宝などが集積する市内でも文化財関連の火災が年間数件発生していると報告した上、パリの世界遺産ノートルダム寺院を例に「修理や工事の際の火事も近年起きている」と注意喚起した。対策では「火事を出さない防火を基本に、万が一を見据えた消火の措置を講じることが重要」と強調し、消火器や火災報知器といった設備の点検維持、即応できる人員体制と訓練を通じた準備の徹底を求めた。1日以降、世界遺産の寺社へ消防署員が出向く緊急防火指導を予定する。

 計28棟の国宝・重要文化財建造物を有する二条城の北村信幸事務所長は「秋の観光シーズンに入り、ライトアップなど文化財を活用した事業が城内を含めて取り組まれており、事業に関わる民間との防災面の連携も不可欠だ。脈絡なく火を使う行事を避け、民間側の防火対策も促したい」と話した。城内では、職員と消防署員らが防災設備の点検も行った。

 会議は、市が運営する二条城事務所が呼び掛け、上賀茂・下鴨の両神社、東寺、醍醐寺、仁和寺、西本願寺の寺社のほか、文化庁地域文化創生本部や中京署の各担当者約40人が参加した。