プラスチックごみ削減への本気度が試されよう。

 スプーンやストロー、歯ブラシなど、使い捨てのプラ製品12品目について、客向けの提供を削減するよう事業者に義務付ける対策を環境、経済産業両省が打ち出した。

 6月に国会で成立したプラごみ削減とリサイクル強化を目指す新法に基づく規制で、来年4月の施行を予定している。

 コンビニでの弁当購入時やホテルの備え付けなどでの無料の提供を見直し、有料化や代替品にするなどの削減策を求めている。

 昨年7月のプラ製レジ袋の有料化に続き、身の回りからプラごみ削減を根付かせる一歩といえるだろう。

 ただ、新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、食材の持ち帰り容器などのプラごみが増える傾向にあり、新たな規制で着実に減少につなげられるかは不透明だ。

 使い捨ての生活様式の見直しが消費者にも求められている。社会全体での「脱プラ」の取り組みが必要だ。

 プラごみは海洋汚染や生態系への悪影響をもたらすと指摘され、廃棄して燃やすと温室効果ガスを排出する問題もある。

 新たに規制する12品目は、他にフォークやヘアブラシ、衣類用カバーやハンガーなど、身近な使い捨てプラ製品だ。年5トン以上を提供する大手事業者を対象としており、コンビニやスーパーといった小売店や飲食店、宿泊業やクリーニング店、宅配ピザ業者に削減を義務付ける。

 具体的な削減策として、有料化や、受け取らない客へのポイント還元、代替やリサイクルの素材への転換などから選ぶことを求める。

 取り組みが不十分な場合、国が改善の勧告や命令を出すとしているが、実際の削減効果には疑問符が付く。

 具体策では、接客時に消費者に必要かどうか確認することや、繰り返し使うよう促すことも認められる。義務化から外れる中小事業者を含め、提供者側の取り組みに多くを委ねているとの印象が強い。

 大手のコンビニやスーパーでは、木や紙のスプーン、ストローを提供する動きもある。有料化や、代替品のコスト増をどう負担するかが課題であり、顧客の理解や協力が欠かせない。

 レジ袋の有料化では、コンビニ大手3社で買い物客の袋の辞退率が約3倍の75%に急上昇した。一方、今春の環境省調査では、使い捨てのスプーンやペットボトル飲料などを買わないようにしている人は3割程度で、プラごみ削減への意識が定着しているとは言い難い。

 世界では、海洋汚染防止を主眼に欧州連合(EU)が先月、プラ製の使い捨て食器や食品容器の市場流通を禁止する新規則を施行した。循環型経済を先導する構えで、削減に着手した段階の日本は周回遅れにもみえる。

 政府は5年ごとにプラごみの削減状況を評価し、必要に応じて制度を見直す方針だ。製造から消費まで、使い捨てを減らす行動変化につなげていく施策展開が求められる。