統一地方選の前半戦は、7日の投開票に向けて大詰めを迎えようとしている。

 各自治体の選挙管理委員会なども、投票率のアップを目指して、有権者への働き掛けを、さらに強めていく構えだ。

 そんな時期になっても、投票の機会そのものが奪われてしまった地方議員の選挙区では、盛り上がりようがまったくない。

 11道府県知事選、6政令市長選に続いて先週、17政令市議選とともに告示された41道府県議選は、945の選挙区のうち4割近い371で、無投票が確定した。

 当該の選挙区では、投票したくてもできないので、政治の怠慢だと憤る有権者もいるはずだ。

 統一地方選の道府県議選で無投票当選の占める割合は、前回2015年の21・9%が最高だった。

 今回は、これを大幅に上回り、無投票当選のない道府県がなかった。さらに、立候補者数は過去最少、競争率も過去最低というのだから、地方政治から活力が失われつつあると主張しても、言い過ぎではないだろう。

 原因に、地方議員のなり手不足を挙げる声がある。

 確かに、議員の定数を満たすのに苦労するところもあろう。しかし、それは人口減の著しい地域の市町村議選のことではないか。道府県議選には、別の事情がありそうだ。

 今回は、大都市部の選挙区で無投票となるところが目立った。

 名古屋市内の16選挙区では、4カ所が無投票となった。広島市内は、8選挙区中6カ所にも及ぶ。何より、地元の京都府議選で、京都市内11選挙区のうち5カ所までが、同様の結果となったことを重く受け止めたい。

 5選挙区の定数は、2か3である。過去の得票数などを考慮し、府政の与野党で議席を分け合う傾向が、ありはしないか。

 政策を実現するために1人でも多くの候補を立て、勢力拡大を図るのが政党本来の姿勢である。これを取り戻してもらいたい。

 府県並みの権限を有する政令市では、市議がいるので道府県議は不要とする議論がある。

 一切不要とするのは、あまりに乱暴だとしても、有権者が投票できない状態を脱するには、政令市内の道府県議の存在意義と選挙のあり方を見直すことが必要だ。

 不作為を続けて地方政治が活力を失えば、その地方の取るべき方向性について議論が減り、衰退につながるのは自明の理である。