滋賀県野洲市内の中学校で2年生の男子生徒がいじめを受け昨年11月から不登校になっている問題を調べていた市小中学校いじめ問題専門委員会は4日、野洲市教育委員会に調査報告書を提出した。同級生4人によるからかい行為など9件をいじめと認定し、教員の不適切な対応がいじめをエスカレートさせたと指摘。学校内で情報を共有する態勢の不備についても改善を求めた。

 専門委員会は、学識者ら5人で組織する市教委の諮問機関。被害生徒の欠席期間が、県いじめ防止基本方針で「重大事態」と定める30日間を超えたため、1月22日に市教委から諮問を受けて調査を始めた。

 報告書によると、被害生徒は昨年5月下旬~10月、同級生から「あほ」などとからかわれたり、本を取り上げられるなどした。11月には無料通信アプリLINE(ライン)を使って顔を変に加工した写真を掲載されたこともあった。

 学校の対応については、複数の教員がからかい行為を見ていながら、いじめと認知せず、適切な指導をしなかった▽10月のいじめアンケートで被害生徒が過去にいじめを受けたと回答したが、直ちに聞き取りをしなかった▽いじめ行為の報告基準が明確でなく、情報の共有が遅れた-ことなどを問題点として挙げ、このことが「組織的な対応を遅らせ、重大事案につながる一因となったことは明白」と指摘した。

 西村健教育長は「提言を真摯に受け止め、教員のいじめ認識能力や組織対応のあり方を改善したい」と話した。