都市計画決定から60年超たっても実現していない宇治市小倉町の近鉄小倉駅東口駅前広場の構想が転機を迎えている。東口の商業ビルや土地を所有する不動産会社が7月に裁判所から破産手続き開始決定を受けたためで、所有者が変わった場合、市が長年要望してきた広場用地の寄付が前進する可能性がある。

 1日約1万4千人(2017年)と市内の鉄道駅で乗降客が2番目に多い近鉄小倉駅。駅を出て東に向かうと、府道との間に4階建て商業ビルと立体駐車場が見えるが、人や車の出入りはない。入居していたスーパーやテナントは19年までに相次いで撤退し、建物や土地を所有する不動産会社「ジョイハウス」(大阪市西区)も今年7月1日付で大阪地裁から破産手続き開始決定を受けた。

 送迎ロータリーを想定した東口駅前広場は、1957年に都市計画決定された。現在の立体駐車場、隣接する市公園、周辺にあるテナントビルの一部などの範囲で計約2800平方メートル。決定により、駅前広場以外の開発行為が制限されたため、市は74年、大部分の土地を当時所有していた企業と、広場用地の無償寄付に関する覚書と協定書を結んだ。

 同社は76年、決定範囲ではない東口の土地に……