京都大の入学式で山極総長の式辞を聞く入学生ら(5日午前9時34分、京都市左京区・みやこめっせ)

京都大の入学式で山極総長の式辞を聞く入学生ら(5日午前9時34分、京都市左京区・みやこめっせ)

 京都大の入学式が5日、京都市左京区のみやこめっせで開かれた。山極寿一総長は、2月に亡くなった米国出身の日本文学者ドナルド・キーンさんが生前、京都が古くから残す暮らしと風景が斬新な発想につながったと語っていたと紹介。「壮大な歴史と自然の織り成す舞台へ上り、世界へ羽ばたく能力を磨いてほしい」と新入生を激励した。

 10学部に留学生らを含む計2948人が入学した。

 山極総長は式辞で、昨年ノーベル医学・生理学賞を受けた本庶佑(ほんじょたすく)特別教授や2012年の同賞受賞者の山中伸弥教授ら最先端の研究者が京大で活躍していると述べ、「その存在は、常識を疑い、自分の頭で考え、自由な対話を通じて創造性を磨く京都大学の伝統を伝える大きな道しるべ」と語った。

 また「考えが違うことは当然。目立たない学生の中から後に意外な人物が出てくる」とした1965年ノーベル物理学賞受賞者の朝永振一郎氏の言葉を紹介。「多くの学友とつながり、未知の世界に遊び、楽しんでほしい」と語りかけた。

 平成最後となる入学式の会場では開式前、「令和」と「平成」の両元号を記した色紙を掲げる新入生の姿も。令和を手にした理学部の松島康さん(19)=東京都出身=は「元号の変わり目に入学できたのは巡り合わせ。関心の赴くままに学びたい」といい、平成を持った工学部の寺岡佑樹さん(19)=大阪府出身=は「医療に興味があり、工学的なアプローチから医療を支える人になりたい」と意気込んだ。