「カーネル・サンダースの呪い」といえば、関西でよく知られた都市伝説である。店先でおなじみだったあの人形が大阪・道頓堀川の中から見つかったのは、ちょうど10年前の春先のことだった▼阪神タイガースが1985年に優勝した際に、興奮したファンが投げ込んだ。その後、チームは長く優勝から遠ざかることになる。まるでばちが当たったように▼妙な符合で良くないことが起こると、人はよく「呪い」を持ち出す。もちろん信じているわけではないが、科学合理主義的な社会へのちょっとした抵抗もあるのだろう。いまささやかれているのは「改元の呪い」▼改元に関わった内閣は半年以内に退陣する。大正、昭和、平成ともそうだったという。令和ブームに乗ってちゃっかり支持率まで伸ばした現内閣は、浮かれていていいだろうか▼まさかとは思うが、ありえないような問題が出てきた。国土交通副大臣の「忖度(そんたく)」発言である。長期政権のおごりがむき出しになった。選挙でばちが当たりかねない▼「呪い」といえば、山崎ハコさんの怖い歌を思い出す方もいるのではないか。わら人形にくぎを刺すというショッキングな内容だが、実は自分にくぎを刺す、つまり自らの愚かさを戒めるいい歌だ。内閣にもお勧めである。 コンコン、コンコン…。