東北部クリーンセンターで2019年3年にベルトコンベヤーが焼けた火災の被害状況(左京区)=京都市提供

東北部クリーンセンターで2019年3年にベルトコンベヤーが焼けた火災の被害状況(左京区)=京都市提供

 ごみ処理施設で発火する事例が京都市で多発している。加熱式たばこやモバイルバッテリーなどの小型リチウムイオン電池が分別せず捨てられ、原因となる例が多く、京都市東北部クリーンセンター(左京区)では1億円超の火災被害も発生。市は「小さな電池が大きな火災につながる。必ず分別して」と呼び掛ける。

 リチウムイオン電池はスマートフォンや電動歯ブラシなどの電化製品に使用され、粉砕時などの圧力でショートし、爆発や発火が起きる危険性がある。市クリーンセンターでは昨年度、小規模な火災検知や発火が208件発生。約6割で火元を確認したが、そのうち95%はリチウムイオンを中心とする充電式電池が原因だった。

 2019年3月に東北部クリーンセンターで起きた火災では、ごみの破砕工程でリチウムイオン電池が発火してベルトコンベヤーが焼損。全面復旧までに約半年を要した。持ち込まれたデジタルカメラが原因と見られ、修繕費は1億5千万円に上ったという。

 市資源循環推進課は「持ち込んだ人を特定できれば費用を請求できるかもしれないが、現実的には難しい。全国的に見ても自治体が多額の修繕費を負わざるをえないのが現状だ」と話す。

 ごみ処理施設でのリチウムイオン電池の発火は近年、全国的にも急増している。焼却施設だけでなく、プラスチック製容器包装をリサイクルする事業者の被害も深刻だ。

 日本容器包装リサイクル協会(東京都)によると、20年度にはリチウムイオン電池が原因の発煙・発火事例を285件確認した。15年度から7倍近く増え、「充電して使う製品にはリチウムイオンなどの電池が入っていることを意識し、プラ製容器包装のごみには絶対に入れないでほしい」とする。

 京都市では電池の取り外しが難しい機器については、区役所などに設置する「小型家電回収ボックス」や販売店による回収を利用するよう呼び掛けている。