国会議事堂

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 立憲民主党の枝野幸男代表と懇談する機会があった。

 一番に尋ねたことは「トリクルダウン」についてだった。

 企業活動に対する規制の撤廃や法人税の軽減によって大企業や富裕層が潤えば、しずくが落ちる(トリクルダウン)ように一般層にもお金が回る、という考え方だ。「新自由主義」の根幹の思考で、自公政権の政策の基調になっている。

 その本家本元、米国のバイデン大統領は今年4月の議会演説で「トリクルダウンは来なかったし、これからも来ない」と語った。

 新自由主義をその本家家元が明確に否定した。どう受け止めるか-。

 枝野代表はわが意を得たりという表情を見せた。「私も、これまで明確に発言したことはないが、同じ考えだ」。かつて政権に就いていた旧民主党とは違い新自由主義とは縁を切った、ということだろう。

 コロナ禍で世界的に貧富の差が拡大している。トリクルダウンと自己責任論を柱とする新自由主義にどういうスタンスを取るのか。全ての政治家が態度を明らかにすべきだと思う。

 菅義偉首相が退陣する。在任中の国会ではトリクルダウンについての議論がなかった。

 自民党総裁選や総選挙では、このテーマについても議論を深めてほしい。メディアも自民党内部の権力闘争にとらわれず、大局的なテーマを見失わないようにしたい。