友禅の可能性を広げようと、切り売りする絹生地を見る藤井取締役(左)ら=京都市中京区・富宏染工

友禅の可能性を広げようと、切り売りする絹生地を見る藤井取締役(左)ら=京都市中京区・富宏染工

 手描き染匠の富宏染工(京都市中京区)は、洋服やファッション小物向けの絹生地の店舗を、中京区蛸薬師通新町西入ルの本社にオープンした。伝統的な技法を用い、女性職人が1点1点仕上げた繊細な色使いの布を切り売りする。

 手描き友禅の可能性を広げようと、「色を贈る」をテーマに、同社で3番目のブランド「iromori」を立ち上げた。自然界から抽出した色を使った無地に加え、海や森をモチーフにした抽象柄などを横幅115センチの洗える絹に染めた。引き染やぼかし染、素描き、金彩などの技法を駆使して仕上げた。

 価格は30センチで無地10色が4536円、柄は6480円。30センチ以上10センチ単位で販売する。洋服やファッション小物、インテリアといった用途を想定している。オリジナルの「色言葉」のカードを添えた「色守り」といった小物、ソーイングキットも取り扱う。

 将来は建築関係やドレス、海外でのビジネス展開を目指し、次世代の職人の育成につなげる。藤井友子取締役(55)は「自然と共鳴して生まれた色を発信していきたい」と話す。