カーテンコールで歌う初音ミク(上)と舞台を走り回る中村獅童(左)=京都市東山区・南座((C)NTT・松竹P/(C)超歌舞伎)

カーテンコールで歌う初音ミク(上)と舞台を走り回る中村獅童(左)=京都市東山区・南座((C)NTT・松竹P/(C)超歌舞伎)

 歌舞伎俳優の中村獅童(48)とCGのバーチャルシンガー・初音(はつね)ミクが共演し、京都・南座で26日まで開催中の「超歌舞伎(ちょうかぶき)」公演が国内外に配信される。12日はライブ映像を国内向けに、20日~26日には、英語字幕を付けて世界11カ国に配信する。

■ニコニコ発の舞台、ネット世代に人気

 歌舞伎発祥の地・京都にある南座が不思議な劇場空間になっている。最後のカーテンコールになると、スクリーンに大写しになった初音ミクがかわいい声で歌い始め、ペンライトを手に舞台を動き回る中村獅童が「もっともっと」「おい!おい!」と客席をあおる。観客もペンライトを振って応える。紙吹雪の中、舞台と客席が一体となって盛り上がる演出になっている。

 千葉・幕張メッセでの「ニコニコ超会議」で5年前から毎年演目を替え続いている「超歌舞伎」。南座には2年前に初進出した。

 幕張メッセはネット世代の若者が客席に多い。南座は、そうした若者に加え、歌舞伎好きの中高年、親子連れといった幅広い世代が訪れている。舞台が「古典と新技術の融合」ならば、客席も、老若男女が溶け込み、古今融合の雰囲気がある。

 公演は2時間半。新作舞踊「都染戯場彩(みやこぞめかぶきのいろどり)」(上演時間30分)と、休憩を挟み、ミクが悪役に挑む芝居「御伽草紙戀姿絵(おとぎぞうしこいのすがたえ)」(1時間半)の2本立てでおくる。

 舞踊「都染―」は、「雪」の場面で獅子の精にふんした獅童とミクが登場。「連獅子(れんじし)」のように勇壮な毛振りを披露する。前の場面で粋な鳶頭(とびがしら)(澤村國矢(くにや))が踊る「月」、御所での花見を雅に表す「花」があり、「雪月花」の3景を見せる趣向。