僧侶が飛び跳ねる写真を使用した知恩院秋のライトアップのポスター

僧侶が飛び跳ねる写真を使用した知恩院秋のライトアップのポスター

 京都市東山区の知恩院(浄土宗総本山)が、12月2日まで開催中の「秋のライトアップ」で斬新な取り組みを次々と繰り出している。広報用ポスターには袈裟(けさ)姿の僧侶が飛び跳ねる写真を使用、初日には国宝・三門下でアイドルの公演も。奇抜なアイデアの背景には、まずは耳目を集めて1人でも多くの人参拝してほしいとの願いが込められている。

 境内の庭園にある聖観音菩薩(ぼさつ)立像を背景に、手をつないで笑顔でジャンプする僧侶5人の写真。「知恩院秋のライトアップ」のポスター上部に大きく載っている。掲示開始後、「攻めている(挑戦的)」とツイッター上で紹介され大きな話題となった。

 「秋のライトアップ」での挑戦はポスターだけにとどまらない。今月2日夜には、「浄土系アイドル」として活躍する女性3人組アイドル「てら*ぱるむす」が三門下で6曲を披露。3、4日夜には知恩院の僧侶・職員で結成するバンド「ぽくぽくすまいる」がコンサートを行った。

 ただ、そうした「歌舞音曲」があるのは冒頭の3日間のみ。5日からは4週間に及ぶ連日の法話が始まった。この期間は約20分の法話と約15分の木魚をたたき念仏を唱える体験を1日4回繰り返すという、寺本来の教化活動を行う。

 型破りなポスターやアイドル公演で寺に縁のない若者層の興味を引きつけ、宗祖法然から続く念仏の教えを知ってもらうー。知恩院にはこうした考えがある。

 斬新な取り組みに対し、参拝者からは好評価が多い。今年から実施しているアンケートでは「お坊さんも頑張っていることが分かった」などの声が寄せられているという。知恩院おてつぎ運動本部の磯部孝造さん(34)は「教えに触れてもらうという『軸』を動かさず、今後も新しい取り組みを続けていければ」と将来を見据える。