米原市内で12代医師を務めた旧家に伝わる絵画や陶磁器を紹介する企画展(米原市顔戸・近江はにわ館)

米原市内で12代医師を務めた旧家に伝わる絵画や陶磁器を紹介する企画展(米原市顔戸・近江はにわ館)

 滋賀県米原市内で江戸時代から12代にわたって地域医療を支えた医師の旧家に伝わる絵画や陶磁器を紹介する企画展「旧常喜医院 伝来の名品Ⅲ」が、同市顔戸の近江はにわ館で開かれている。歴代の当主が集めた伊藤若冲の墨絵をはじめ、伊万里焼や湖東焼の器など名品53点が並ぶ。


 旧常喜医院(米原市堂谷)は江戸前期から先々代まで当主が医師を務めた。現当主は東京で医師として働く。明治30年代に建てられた医院主屋などが、地域医院の屋敷構えを伝えるとして2019年に国の登録有形文化財となった。翌年、当主たちが集めた美術工芸品約千点が建物とともに市に寄贈された。

 市はその一部を選んで年1回公開している。今回は絵画や陶磁器にスポットを当てた。若冲の「鶴亀図」は力強い筆遣いで大胆に簡略化した鶴と写実的な亀の対比が特徴。谷文晁ら高名な絵師から地元の絵師の作まで幅広い。松竹梅などを色鮮やかに描いた直径約50センチの伊万里焼の大皿や、湖東焼の鉢や杯洗も並ぶ。

 展示を企画した谷口徹・柏原宿歴史館長は「いろいろな分野の優品がバランス良くそろっている。財力があっても1代では偏りが出るが、何代にもわたって集めた層の厚みが魅力」と話す。

 20日まで。無料。