少子高齢化や人口流出など地方の疲弊が進む中、きょう投票の統一地方選挙は、地域社会の将来像をどう描き、いかに立て直すかが問われる。

 まずは道府県の知事・議員選と政令指定都市の市長・議員選が実施される。京滋でも京都府議と京都市議、滋賀県議を選ぶ三つの選挙の投票が行われ、即日開票される。市区町村の首長・議員選の後半戦が21日に控えている。

 有権者にとって、暮らしに直結する地方自治について考え、審判を下す重要な機会だ。今夏の参院選にも影響を与える選挙である。各候補の政策をつぶさに吟味し、一人一人の意思を投票で示してもらいたい。

 それなのに気がかりな数字がある。近年の投票率の低迷だ。

 前回2015年の京都府議選は41・75%、京都市議選は40・95%、滋賀県議選は46・54%にとどまった。いずれも過去最低を更新した。地元議会の議員を選ぶ最も身近な選挙であるのに関心が低いのは残念だ。

 地方選は日々の暮らしに直結する具体的な政策を競う場である。有権者の過半数が投票を棄権していては、民主主義の根幹が揺らぎかねない。

 政治や政策に何を望むかは人それぞれだろう。しかし、さまざまな意見や不満を抱いていても、票を投じなければ白紙委任と同じというほかない。

 お花見の季節とあって投票率に響かないだろうか。既に期日前投票で意思を示した人も多いかもしれないが、出かける前に必ず1票を投じてもらいたい。

 とりわけ今回は投票権が18歳以上へと引き下げられてから初めて迎える統一地方選になる。低投票率が懸念される若年層が投票所へ足を運ぶかどうかが、選挙結果を大きく左右する。

 次代を担う若者たちの真っすぐな声を政治に届けてほしい。暮らし続けたい地域社会へ政治が向かっているのかどうか、じっくりと判断してもらいたい。

 昨年5月に政治分野における男女共同参画推進法が成立後、初の統一地方選でもある。議会選挙の候補者をできる限り男女同数にするよう政党に求め、全国的に女性候補は微増した。京都府議、京都市議、滋賀県議ともにこれまで女性議員比率は比較的高水準だったものの、いまだ「同数」には程遠い。

 女性だけでなく、若者や障害者ら多様な代表の意見が反映されてこそ、血の通った施策を提言し、議論できる議会となる。地方議会がさまざまな人が暮らす地域社会の民意をくみ取れる構成へと、少しずつでも是正されることを期待したい。

 いずれにしても地方議会の力量アップが、地域主権を大きく前進させる。候補者の資質や見識を見定めたいところだ。

 地方が抱える課題は多い。これまで以上に賢明な目が有権者に求められている。できれば選挙公報などを読んで多くの情報を集め、候補者が掲げた公約に納得できるかどうか、いろいろな面から考えを巡らせたい。

 山積する課題を分析し、その処方箋をきちんと示して、真正面から取り組む候補者は誰か、よくよく見極めたい。決して1票は無駄ではない。