中近世の天皇をとむらった泉涌寺(京都市東山区)は、鎌倉時代の創建期に目を向けると、別の姿が見えてくる。当時最先端の中国・南宋式の伽藍(がらん)は東山に「チャイナタウン」の風情を漂わせ、修行に用いた椅子や風呂、トイレといった文物や施設はやがて暮らしに入り込んでゆく。平安時代に廃れた僧侶や教団の規範となった戒律の復興に寄与し、泉涌寺などによる南宋仏教の伝来を「平安仏教以来の大きなインパクト」という、同寺宝物館の西谷功学芸員の話に耳を傾けてみた。


 ―南宋の仏教や寺院が日本に導入された意義は。