「お釈迦様の考えを深く知りたい」と語る花園大に入学した柴田さん夫婦(京都市中京区)

「お釈迦様の考えを深く知りたい」と語る花園大に入学した柴田さん夫婦(京都市中京区)

 花園大(京都市中京区)でこのほど、入学式が行われ、80代の夫婦が入学した。夫は大手企業に勤めた後に仏門に入り、長野県の寺で住職をしていた。後継者が見つかったため、学問を深めようと決心。「お釈迦(しゃか)様の考えを深く学び、自分が歩いてきた道のりや考えたことについて、他の学生と話をすることが楽しみ」と話している。

 入学したのは柴田文啓さん(84)と弘子さん(82)夫婦。文啓さんは福井大卒業後に工業計器の大手「横河電機」に就職し、役員まで務めた。30歳のころに禅に取り組んだことがきっかけで退職後に得度し、修行。長野県千曲市の臨済宗妙心寺派の開眼寺で住職を務めてきた。

 昨年秋、花園大が50歳以上の入学生の授業料を割り引く「100年の学び奨学金」制度を新設することを知った。同じころ開眼寺の後継者が見つかった。体系的に仏教を学んだことがなく、「人生を振り返る段階の今、第二の人生をささげてきた仏教をしっかりと学びたい」と考えた。弘子さんにも呼びかけ、一緒に入学を決めた。

 この日は学部の入学生509人の一員として、夫婦そろって入学式に臨んだ。今後は西京区の寺に下宿しながら同級生として通学する。弘子さんは「大学に通ったことがなかったので非常に楽しみ」と語る。文啓さんは仏教学者の佐々木閑教授の授業が特に楽しみといい、「心の支えとは何か、人としてどうあるべきか。日本の仏教文化が時代とともに変わる中、お釈迦様のオリジナルの考えに求めたい。18歳の学生とともに学べるのも楽しみだ」と抱負を述べた。