京都大が寄付を受けた湯川秀樹の旧宅(京都市左京区)=京都大提供

京都大が寄付を受けた湯川秀樹の旧宅(京都市左京区)=京都大提供

1981年、科学者京都会議での湯川博士(京都市内)

1981年、科学者京都会議での湯川博士(京都市内)

 京都大(京都市左京区)は15日、日本人初のノーベル賞を受賞した湯川秀樹(1907~81年)の旧宅(同区)の寄付を受けたと発表した。建築家の安藤忠雄さんらが新たに整備し、2023年以降に湯川の功績発信などに活用する施設として稼働することを目指す。京大で会見した安藤さんは「京都が、世界中の研究者や学生が集まる文化の中心になることを願って設計する」と話した。

 旧宅は湯川が晩年の24年間を暮らし、弟子らとの交流や平和運動への思索を深めた場所として知られる。1933(昭和8)年建築で、延べ約370平方メートル。湯川が愛した敷地の半分以上を占める美しい庭も特長という。

 今年8月に湯川の遺族から建設会社「長谷工コーポレーション」(東京都港区)が引き渡しを受け、同社が京大へ書庫などとともに寄付した。同社も整備を担う。

 湯川は中間子理論を提唱し、49年にノーベル賞(物理学)を受賞。科学研究のみならず核廃絶の平和運動や教育、社会問題にも取り組んだ。京大基礎物理学研究所の初代所長を務めた。