大津地裁

大津地裁

 高齢の母親を背負って滋賀県東近江市の愛知川に飛び込み殺害したとして、殺人の罪に問われた三重県いなべ市、会社員太田高之被告(60)の裁判員裁判の初公判が16日、大津地裁(大森直子裁判長)であり、太田被告は「間違いありません」と起訴内容を認めた。

 冒頭陳述で、検察側は「被告は数年前から、不倫をしていると妻から責められ、仕事や母親の介護によるストレスもあり、生活に嫌気がさし自殺を考えるようになった。介護をしている母を残すと家族に迷惑がかかると思い、道連れに死のうと考えた」と指摘した。

 弁護側は「妻から身に覚えのない不倫を疑われ、実母と妻の母の介護もあり、片時も気が休まることがなかった」とし、「入水後、『死んだらいかん』との母の声を聞き、救助を求めた。尊い命を奪ったことを強く反省している」と主張した。

 起訴状などによると、太田被告は昨年7月3日、東近江市萱尾町の愛知川にかかる越渓橋で、実母のはるゑさん=当時(88)=をビニールひもで体に結び付けて背負い、川に飛び込み低体温症で死亡させ、殺害した、としている。