京都市役所

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 京都市は財政状況が厳しいとして、保育無償化の対象になっていない0~2歳児の保育料を値上げする方針を示している。市独自の軽減措置を縮小し、来年度から国の基準にまで引き上げることを想定する。配慮が必要な世帯について負担軽減を図る方向だが、対象は限定的とみられ、乳幼児を預ける幅広い世帯に影響が及ぶ可能性が高い。

 市が保育料軽減のために独自に支出する金額は、本年度で年間16億円。昨年4月時点で0~2歳の園児は約1万3600人で、1人当たりの保育料は平均月額約2万3千円となり、国基準より約9千円低かった。

 仕組みはこうだ。市は独自の支出を基に、所得に応じて22段階もの保育料を設定している。一方、国基準では8段階しかなく、わずかな所得の違いでも階層が変わると月額が1万円以上増える場合があるという。

 このため、区分がおおまかな国基準に合わせた場合、現在保育料を払っているほとんどの世帯が値上げになる。例えば、年収470万円余りの世帯が子どもを保育所に1日10時間預ける場合、現在は月額2万6600円だが、国基準では4万4500円となり、1万7900円増になる。

 市は現在、低所得層への軽減策を手厚くしている。今回の改定でこうした措置が失われると、低所得層の値上がり率が高所得層より高くなる可能性もある。

 市は、きょうだいが同時入所する場合の2人目の保育料の軽減についても見直しの対象に挙げている。現在は多子世帯を支援するため、2人目の保育料は1人目の約3~4割の料金に抑えているが、国基準に合わせると一律で1人目の5割に上がることになる。

 一方、市は保育料改定について「国基準に完全に合わせるとは限らない」とも説明する。同じ所得の階層でも利用時間に応じて保育料を変えるなど現行の枠組みも一部は残す方針という。また、2人目以降の保育料についても何らかの軽減策を続けることを検討しているという。

 京都市は8月に公表した行財政改革計画で保育料の値上げを盛り込んだが、詳細な変更内容は明らかにしていない。市幼保総合支援室は「生活設計が必要になることも考え、変更内容をできるだけ早く示せるようにしたい」としている。