統一地方選の前半戦が投開票され、これからの自治を担う首長や地方議員が決まった。

 12年に1度、参院選が重なる「亥(い)年選挙」でもあり、各党は参院選の前哨戦と位置づけ、国政選挙並みの手厚い態勢で臨んだ。

 だが全般に関心は高まらず、投票率低下に歯止めがかからなかった。京都府議と京都市議、滋賀県議の3選挙とも過去最低を更新した。さまざまな要因が絡み合った結果だが、棄権が多かった背景には政治不信もあるのではないか。

 安倍晋三政権は森友・加計学園問題などの疑惑が払拭(ふっしょく)されていない。働き方改革や外国人就労拡大など国会審議の在り方を巡り「1強」のおごりも指摘されている。選挙期間中には国土交通副大臣が「忖度(そんたく)」発言で事実上更迭された。一方、「多弱」の野党側は主導権争いに終始し、政権交代への展望を見い出せずにいる。

 有権者の選挙離れの責任の一端は政党にもある。地方議員のなり手不足が大きな問題となっている。今回、無投票当選の選挙区は41道府県議選で約4割に上った。京都府議選では過去最多の5選挙区、滋賀県議選も3選挙区あった。

 地方議員の在り方について抜本的な見直しが必要ではないか。関係者は深刻に受け止めてほしい。

 人口減少時代を迎え、疲弊が進む地域社会をどう立て直すかが問われた選挙だった。論戦や有権者への訴えは十分だったのか。

 府議選、京都市議選、県議選はいずれも自民が最大会派の地位を保った。1強批判があっても安倍政権への支持が安定していることが背景にあるとみられる。

 京都では共産党が政権批判票を集め、府議会、市議会とも第2党を維持した。組織の底固さを示したが、市議会第1党の目標には届かなかった。

 立憲民主党は両議会選で微増にとどまり、京都政界で存在感は示せなかった。国民民主党は市議選で現職がとりこぼした。自民、共産の現職が改選を迎える夏の参院選で新人擁立をそれぞれ予定しているだけに選挙に与える影響が注目される。

 一方、滋賀では地域政党チームしがが議席を減らした。野党4党による候補者一本化を目指している参院選への態勢づくりと戦略の再構築が急がれよう。

 京滋3議会では各党派とも早速、足元の課題に向き合わねばならない。議員としての本質が問われるのはこれからだ。有権者との距離を縮める努力を求めたい。