東九条の新しい小劇場「E9」の初年度の舞台に出演する劇団関係者やダンサーたち(8日午後2時14分、京都市南区)

東九条の新しい小劇場「E9」の初年度の舞台に出演する劇団関係者やダンサーたち(8日午後2時14分、京都市南区)

 京都の演劇文化の新たな拠点を作ろうと、京都市南区東九条で整備が進む小劇場「THEATRE E9 KYOTO(シアター・イーナイン京都、略称E9)」の開館日が6月22日に決まった。8日に発表された初年度のプログラムでは、京都拠点の劇団から世界的ダンサーまで計30を超える公演を予定。来年度以降も毎週のように多彩な舞台が楽しめる「100年続く劇場」を目指す。

  一昨年に閉館した小劇場・アトリエ劇研(左京区)のディレクターだったあごうさとしさん(42)、狂言師の茂山あきらさん(66)らが中心となって「京都の小劇場文化の灯を絶やすな」と呼び掛け。一般社団法人「アーツシード京都」を立ち上げて運営する。東九条の鴨川沿いにあった鉄骨2階建ての倉庫を改装。1階に舞台と客席(約100席)、カフェを設ける。

 6月22~23日のこけら落とし公演では、館長に就任する茂山あきらさんらによる狂言で幕開け。8月以降は毎週のように公演があり、京都の実力派劇団「MONO」や「サファリ・P」「地点」「遊劇体」をはじめ、「安住の地」「akakilike」といった若手も続々登場する。来年1月には世界的舞踊家田中泯さん(74)が公演するほか、在日コリアンの多い東九条にちなんで地域に根付いた劇や写真展も開く。

 茂山さんは「京都の若い人たちがどんどん使ってくれる京都発信の劇場になれば作ったかいがある」と述べ、芸術監督に就くあごうさんは「すべての公演を満席にしたい」と語った。

 工事費は1億3千万円超。クラウドファンディングなどで多くの市民や企業から寄付を募り、既に8千万円超が集まった。さらに2階に、机やネット環境を共有して仕事ができる会員制の「コワーキングスペース」を設けるなど収益事業を展開して運営するが、「劇場作りの本番はこれから。さらなる支援を」と寄付を呼び掛けている。