宇宙寺院にデジタル化して納められる予定の「豊臣秀吉像」(醍醐寺所蔵)

宇宙寺院にデジタル化して納められる予定の「豊臣秀吉像」(醍醐寺所蔵)

宇宙寺院として打ち上げを目指す人工衛星の実物大模型(京都市伏見区・醍醐寺)

宇宙寺院として打ち上げを目指す人工衛星の実物大模型(京都市伏見区・醍醐寺)

秀吉の命日に営まれた「豊国忌法要」。位牌や肖像画、宇宙寺院の模型が並んだ(9月18日撮影、京都市伏見区・醍醐寺三宝院弥勒堂)

秀吉の命日に営まれた「豊国忌法要」。位牌や肖像画、宇宙寺院の模型が並んだ(9月18日撮影、京都市伏見区・醍醐寺三宝院弥勒堂)

 人工衛星に寺の機能を持たせた「宇宙寺院」の打ち上げ計画を進める真言宗醍醐派総本山の醍醐寺(京都市伏見区)は、同寺と縁の深い豊臣秀吉の遺影や戒名を宇宙へ送る方針を決めた。実現すれば、地球上どこでも空を見上げ、秀吉に手を合わせて遺徳をしのぶことができるようになるという。

 宇宙寺院は、地球を周回軌道する小型衛星を寺とし、本尊や曼荼羅(まんだら)とともに戒名や遺影などのデータを納める計画。スマートフォンで衛星の現在位置が分かるようにし、墓まで行かなくても衛星の方向に手を合わせることで参拝ができるようにする。「劫蘊(ごううん)寺」と名付け、左京区の人工衛星開発企業と連携して2023年の打ち上げを目指す。

 秀吉と醍醐寺は、応仁の乱で焼失した建物を復興したり、大規模な「醍醐の花見」を催したりとゆかりが深い。現在も境内には位牌(いはい)や秀吉を祭る社があり毎日供養されているという。

 衛星には寺が所蔵する秀吉の肖像画や業績、戒名などをデータ化して打ち上げる方針。秀吉の命日にあたる18日には同寺で法要が行われ、肖像画や位牌の前で業績をたたえ、国の平安を祈った。

 醍醐寺は「先祖や家族を思う気持ちを日本は重んじてきた。少子化やグローバル化が進む中、宇宙寺院があれば、命のつながりをより身近に感じてもらえるようになるのではないか」と話している。