人通りの少ない京都市の中心繁華街。新型コロナの緊急事態宣言解除が決まり、人出は戻るのか(28日午後5時57分、京都市中京区)

人通りの少ない京都市の中心繁華街。新型コロナの緊急事態宣言解除が決まり、人出は戻るのか(28日午後5時57分、京都市中京区)

 京都や滋賀など19都道府県に出されていた新型コロナウイルスの緊急事態宣言が30日で解除されることが決まった28日、京都市の飲食店や市民からは酒類提供の解禁に歓迎の声が上がる一方、「第6波」への不安も聞かれた。

 東山区・祇園にある鉄板焼き「あぶさん」は、「寂しさを紛らわせたり、癒やしを求めたりするため店に来る常連さんもいる」との思いから休業せず、緊急事態宣言中も午後8時まで営業してきた。オーナーの原田啓史さん(67)は「黙食では会話が弾まず料理もおいしくない。営業時間に制限があっても、お酒を出せるのは絶対うれしい」。

 下京区のオフィス街にあるうどん店「めん坊四条店」は、コロナ禍前と比べて夜の1カ月の売り上げは2割にとどまる。おかみの福川佳奈子さん(58)は「経営的にかつかつだったので酒類を出せるのは万々歳だけど、早い時間の帰宅に慣れた人たちが戻ってきてくれる保証はない。『第6波』が来れば在庫を抱えることになるので、酒類に合う新メニューを売り出すタイミングも難しい」と話す。

 市民の受け止めもさまざまだ。鴨川沿いを家族で散歩していた不動産業の男性(34)=西京区=は「緊急事態宣言が繰り返されすぎて、発令されようが解除されようが気持ちとしては変わらない。幼い子どもがいるので、感染者が出ている以上は宣言は維持し、市民に危機感を持ってもらいたい」と求めた。

 市役所前を歩いていた買い物帰りの主婦(76)=中京区=は「対策がマンネリ化してきているので解除はちょうど良かったと思うが、油断すると冬にまた感染者が増えそうで心配。お酒が飲めるようになるのはうれしいが、個人個人が注意していかないといけないと思う」と話していた。